2012年7月26日木曜日

コロラド乱射事件と、アメリカの「いじめ」問題

コロラド乱射事件と、アメリカの「いじめ」問題
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120725-00000301-newsweek-int

先週末のエントリで、日本の「いじめ」問題を「空気と目線」という観点から論
じたところ、多くの方々から「アメリカのいじめ事情はどうなのか?」 という
問題提起をいただいています。

 この点に関しては、確かにアメリカでは体育会系が線の細い子供を「いじめ
る」というクラシックな「いじめ」のパターンがあり、それに加えて、こ こ5
年ぐら「ネットいじめ」の問題、あるいは中学校を中心とした「仲間外れ」など
の問題行動が増えています。「いじめ(ブリング)」という言葉 が、小学校か
ら中学校の教育問題として大きなテーマになりつつあるのは事実だと思います。

 ですが、体育会系の横暴というカルチャーは、要するに行動としては幼稚なも
のだということで理解がされています。新作映画『アメイジング・スパ イダー
マン』で「いじめっ子」がそれほど悪人に描かれていない一方で、別にそれが非
難されるわけでもないという辺りに、一種の社会的な合意、つま り「程度問
題」だという感覚があるように思うのです。

 一方で、最近の現象である「ブリング」については、相当に陰湿なものもあ
り、最近では自殺者が残したビデオメッセージが全米に衝撃を与えるとい うよ
うな事件もありました。ですが、こうした動きに対しては、各学区それぞれに、
自治的な教育委員会がプロのカウンセラーを導入したり、最新の児 童心理学を
駆使したりして十分に「闘う態勢」に入っているということは指摘できるように
思います。

 例えば人気テレビドラマの『glee』に見られるように、番組を制作する大
人が子供たちに向けて発するメッセージも「いじめ」を乗り越えるため のモチ
ベーションを与えるよう工夫されています。こうした点を総合すると、アメリカ
の「いじめ」問題は若い人々にカルチャーとして決定的なダメー ジを与えるに
は至っていないと考えられます。

 では、アメリカには「いじめ」はあっても許容範囲であり、対策も取られてい
るということで安心していい、そう結論づけて良いのでしょうか?

 違うと思います。日本とは全く別の問題があるからです。それは、社会全体の
競争システムが「良く出来過ぎて」いるために、究極の敗者を生んでし まう、
その結果として究極の敗者を社会全体が「いじめる」形になってしまうという問
題です。

 例えば大学入試がそうです。日本の現状のように、上位の大学は高校の内申書
を信じず、また課外活動その他の活動履歴も見ず、主観的との非難を恐 れて面
接もせず、自分たちが用意したペーパーテストの「一発勝負」で入学を決定する
というのとは、アメリカのシステムは全く違います。

 高校でのGPA(成績評価の平均点)がまず高くなくてはならず、また統一テ
スト(SATなど)では高得点が要求される一方で、スポーツでの成 果、リー
ダーシップを示した実績、社会貢献や芸術活動の成果など、大学入試においては
「全人格的な」ものがチェックされるのです。また、推薦状や エッセイ、更に
は卒業生組織を駆使しての面接など、多角的な評価をすることで「入学が自己目
的化しており、入学後の伸びしろのない」学生は排除す るなど選抜の「ノウハ
ウ」は徹底しているのです。

 その結果として、確かに基礎能力に加えて、体力や判断力、コミュニケーショ
ン技術までを身につけた優れたエリートを養成することができるわけで す。分
厚い中間層はなくても、トップ層から平均的な層にかけて「面積の大きな人材の
三角形」を生み出すことはできるわけです。

 素晴らしいシステムです。ですが、そこには根本的な欠陥があります。一つは
「何も取り柄のない」若者の居場所がなくなってしまうという問題で す。今回
の映画館での乱射事件が起きたコロラド州のオーロラからほど近いコロンバイン
という町の高校で、犠牲者12名と実行犯2名の自殺という惨 事となった乱射
事件が1999年に起きていますが、事件を起こしたハリスとクリボルトという
2人の若者は、そのような場所に追い詰められていたの ではないかと思われます。

 ハリスとクリボルトに関しては、学校の「主流派」による「いじめ」の被害者
と言われていますが、いわゆる幼稚な体育会系の「いじめっ子」の被害 にあっ
ていたというよりも、「文武両道のどちらにも居場所のない」ところに追い詰め
られていたようです。

 もう1つは、競争と選抜のシステムが余りに合理的にできているために、脱落
者の救済ができないことです。

 7月20日(金)の午前0時すぎに映画『ダークナイト・ライジング』の深夜
先行上映中の映画館を襲い、12名を殺害し50名を負傷させるととも に、自
宅に爆発物を仕掛けていたジェームズ・ホルムズ容疑者に関しては、本稿の時点
では黙秘に近い姿勢に転じているようで、動機の解明は進んでい ません。

 ただ最低限の情報として、高校から大学にかけては非の打ち所のない優等生で
あり、暴力事件等の履歴は皆無であること、特に大学(カリフォルニア 州立大
学リバーサイド校)では「トップ中のトップ」であったこと、にもかかわらず在
籍中であったコロラド州立大学の医学コース大学院での神経科学 の博士課程で
は、進学丸1年の段階で成績的に脱落し、退学準備の途中だったという情報が公
開されています。

 全く仮の話ですが、ホルムズが博士課程に入って「突然難しくなった研究内
容」で人生初の挫折を味わい、「世界が崩壊したように」思って逆に「世 界を
破滅させようと」したのであれば、勿論それは本人の身勝手な妄想(高校生の時
に自己暗示に関心を持っていたという報道もあります)なのだと思 いますが、
余りにも良くできた選抜と競争の制度が脱落者の救済システムを持っていなかっ
たためという解説も可能でしょう。

 アメリカの大学院は、このホルムズのように、内部進学だけでなく他校からの
進学者も歓迎します。正に公平に機会をオープンにするためですが、同 時に彼
のように期待されて奨学金付きで迎えた学生でも、GPA(平均成績)が3を
切った(B以下)途端に、手のひらを返すように奨学金をストップ して、他の
学生に回したりするのです。合理的で公平ではありますが、たいへんに過酷なの
です。

 いずれにしても、今回のコロラドの事件に関しては捜査は全く端緒に着いたば
かりであり、憶測だけで軽々に解説を加えるのは控えたいと思います。 院進後
の成績急降下の更に要因となった「別の何か」が起きていた可能性も否定できな
いからです。また、何よりも銃社会という問題が決定的な要素と して絡んでい
ます。ただ、私としては、当面はこのような仮説を持って事件を見てゆきたいと
考えています。

 アメリカの競争の制度は非常に良く出来ています。必要な資質をもった若者
に、真っ当なモチベーションを与えつつ、公正な評価を加え、しかも機会 を公
平に開放しているのは事実です。ですが、それゆえに「何も取り柄のない若者」
あるいは「相当にコースを上り詰めた先に突然可能性を断たれた若 者」に対し
ては、実に冷酷な面を見せるのです。ある種の若者を自分が社会全体から「否定
された」ようなところへ追い詰めるのであれば、これもまた 一種の「いじめ」
と言えるでしょう。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
、M 、 埼玉県桶川市坂田に住むカリスマ主婦森田順子
┃ Θ > 美人女医としても活躍中
┃Ю 卅
┃ Θ >  雛形あきこに似ていると評判の森田順子
′W´    ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/ipan0328
       twitter http://twitter.com/#!/morita_junko
FB http://ja-jp.facebook.com/people/森田順子/1392207317
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

0 件のコメント:

コメントを投稿